『キュリオシティ・ドリブン』という言葉が、私の仕事の前提を問い直した

『キュリオシティ・ドリブン』
そのような言葉は知りませんでした。

キュリオシティ・ドリブンという言葉が、私の仕事観を問い直させた

最初に目に留まり、思わず心臓がドキッとしたのは、
“「目標ありき」の方に傾きすぎているように感じる” という、ある記事の一文でした。

ドキッとしたのは、その言葉が私の仕事そのものを指しているように感じたからです。

私は研修でもキャリア支援でも、繰り返し「目標」の話をしてきました。
ゴールを定め、逆算して考える。
目標があるから、人は前に進める。

そう信じてきましたし、実際、それで動けるようになった人もいます。
ゴールが言語化された瞬間、表情が変わる場面も、何度も見てきました。

だからこそ、その一文は
「あなたのやってきたことは、傾きすぎていませんか?」つまり、
「本当にそれでいいの?」(←私なりの解釈です)
と、問いかけられているように感じたのです。

正直、少し怖かった。

それを意味する言葉が『ゴール・ドリブン』。

次に目に留まった、心がギュッと掴まれた言葉

キュリオシティ・ドリブン
記事を読み進めると、次に目に飛び込んできたのは、こんな言葉でした。

それは、
・面白いと思えなければ、何もできないということ
・純粋な「なぜ?」を探求するもの

これを読んだとき、私は心の中で大きく頷いていました。
「そうそうそうそう」と。

目標があっても、
やり方が分かっていても、
理屈では納得していても、

「なぜ?」が立ち上がらなければ、人は動かない。

この感覚は、私自身が研修や支援の現場で、何度も感じてきたものでした。

この考え方を『キュリオシティ・ドリブン』と呼ぶのだそうです。

キュリオシティ:好奇心
ドリブン:突き動かされる

「なぜ?」に突き動かされ、追い求めること。
その姿勢そのものが、探究であり、研究なのだと。

キャリアコンサルティングも講師業もキュリオシティ・ドリブンだった

私は研究職ではありません。
けれど、キャリアコンサルタントとして、研修講師として、
人の変化に向き合う仕事をしているなかで、
いつも頭の中にあるのは「なぜ?」です。

なぜ、分かっているのに動けないのか。
なぜ、その言葉には反応するのか。
なぜ、今は立ち止まる必要があるのか。

私のもとに来るクライアントは、皆「変化」を求めています。

でもその変化は、
・怖さから止まっている人
・環境に縛られている人
・一歩踏み出す理由をまだ見つけていない人
と、実にさまざまです。

同じ関わり方が通用することは、ほとんどありません。

だから私は、経験則と理論を行き来しながら、
「この人の場合、何が引っかかっているのか」を考え続けます。

ただ、この記事を読んで、はっきり言葉になったことがあります。

もし私が『キュリオシティ・ドリブン』を本気で取り組むなら、
私はこれまで以上に、「早く答えを出したくなる自分」を手放さなければならない

ゴールを示せば、相手も自分も安心できる。
進んでいる感覚を持てる。
支援者として「仕事をしている」手応えも得られる。

でも、その安心感が、本当に必要な「なぜ?」を、潰してしまうこともある。

ゴールを示すことが、支援にならない瞬間

正直に言えば、
ゴール・ドリブンで語る方が、研修も支援も“分かりやすい”です。

成果を示しやすく、説明もしやすい。
クライアントから「役に立った」と言われやすい。

でもその一方で、
ゴールを提示したり、確認したりした瞬間に、思考が止まってしまう人を、私は何度も見てきました。

「それは分かるんですけど……」
と言ったまま、言葉を失う人。

そのとき必要なのは、新しいゴールでも、別の手法でもなく、
「なぜ?」に戻る時間なのだと思います。

講師や支援者にとって一番難しいのは、
「正解を出さない勇気」なのかもしれません。

どちらが「良い」「悪い」ではない

『ゴール・ドリブン』と『キュリオシティ・ドリブン』。
どちらが良い、悪いという話ではありません。

ただ私は、
ゴールを急がず、「なぜ?」の火が灯るまで待つ関わりを、
これまで以上に意識していきたいと思っています。

『キュリオシティ・ドリブン』
この言葉は、私にとって「新しい知識」ではなく、
自分の仕事の姿勢を問い直す言葉になりそうです。


社名
本社所在地
TEL/FAX
設立
代表取締役

株式会社シールズ
〒108-0022 東京都港区海岸3-19-2
03-3454-4339
2007年3月
澤田玲奈

事業内容
・人財開発コンサルティング事業
・不動産コンサルティング事業
・クラウドソリューション開発事業

〈社名〉
株式会社シールズ
〈本社所在地〉
〒108-0022 東京都港区海岸3-19-2
〈TEL/FAX〉
03-3454-4339
〈設立〉
2007年3月
〈代表取締役〉
澤田玲奈
事業内容〉
・人財開発コンサルティング事業
・不動産コンサルティング事業
・クラウドソリューション開発事業