【コラム】ひょんなところから覚悟が生まれました

賽は投げられた

打ち合わせ中の雑談中。

その人が発した言葉から、自分の覚悟が生まれた瞬間を思い出しました。

『親鳥についていくひな鳥』

これを聞いた瞬間に、記憶が一気に20数年前の職場に戻ります。
初めて「企業」という箱の中へアルバイトとして飛び込んだ時。

アルバイトとはいえ、先輩社員の方の指示を仰ぎながらお客様の仕事を少しずつ任せてもらえた頃。
親身に指導してくれた、とても信頼していたその先輩社員が今月末で退職する、という衝撃のニュースを耳にします。

お世話になっている人がいきなり自分のいる環境からすっかりいなくなる、という事態が初めてです。

まさに、親鳥についていったひな鳥である私は、一瞬にして親鳥を失うことになります。
青天の霹靂というんですね、こういうことは。

このあと私は一体どうなってしまうんだろう、という不安しか頭の中を駆け回っていませんでした。

でも、賽は投げられたのです。

突然、覚悟が開化する

不安が頭を駆け回っても、親鳥である先輩社員が退職する事実は変わりません。

でも当時の私は、来月からどうやって仕事を進めていけばいいんだろうか。
それしか考えていませんでした。
不安で、心臓がバクバクして、地に足がついていないような感じです。

きっかけは分かりません。思い出せません。

ただ、はっきりと覚えているのは、ある時点を境に、「自分でやってみよう」と思えるようになっていたこと。
踏ん切りがついていました。
これが自分のなかで初めて「覚悟」を感じた、「覚悟」を決めたといえるタイミングだったと思います。

何気ないどこにでもあるできごとですが、私にとってはとても大きなショッキングなできごとで、
今振り返れば、社会人としてとても大きな一歩を歩めたできごとでした。

その後もぐんぐんと我ながら成長していけて、今の自分の基礎を築きあげることができました。
誰にでもピンチはやってきます。
それをチャンスに変えることは、自分の手でできるのです。必ず。

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